犬山 inuyama(10), 2008

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ポルトガルで去年撮影した写真(モノクロ)を今日からやっと整理しはじめた
私は単純に外界のものに反応して撮っているようだ
その過程がだんだんじわじわと正体をあらわしてくる

ここに至るまでに紆余曲折大分かかったけれど
一巡りして去年の個展で発表した昔撮った中国の写真「微明」に戻ってきたような気がする
初心にはいろいろなものがつまっていた
そのときに忠実になることが大事だということだ
そういう意味では紆余曲折もまたそのときどきに忠実であった訳で
またひと味あってそれが今につながっているはずだ

手を付ける時点でその正体が明かされるという
期待と不安のなかでゾクゾクした楽しみがある
そして写真に手を付けるということ自体に至るまでにもいろいろな過程があるものだ

写真をよくみて選んでよくプリントしていこう
その際には何度も書いているけれど写真の声をよく聴くことだ
写真というものにしかない声がある
そしてモノクロプリントはやはり違う
独特の強度がある
そんな写真がどれだけ残るだろうか

まずはこのまま時を楽しみながら深めることだ