甲州 koshu (17), 2008

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病に寄り添う

名付けられた/名付けることのできた/名付けることのできなかった
どのような病であっても
そこにある身体として
開かれるために

身体の膨張とテクノロジーの未曾有の拡張の果てにある
身体の幻覚を
すべてがみるということのないために

有限のなかに
微少の変化のなかに
人間の節度をたもちながら

生きる抵抗と肯定のはざまで
生の静寂に帰すことを待って
開かれる涙を待って

生の雑音から放り出された
生の雑音のなかに
ともにあることができるならば