出雲崎 izumozaki (13)2010

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ディディ=ユベルマンがフラ・アンジェリコについて論じていると思われる「神秘神学と絵画表現」という絶版本を注文する決心をして読もうと思っている。毎日たいへんたくさんで、集中できる時間も余裕もないのだが、楽しみである。

「アウラ・ヒステリカ」やジャコメッティも論じているユベルマンが、フラ・アンジェリコについて書いていて、さらにその翻訳があるとは知らず、ちょっと驚いてわくわくしながらいる。これにともなってベンヤミンもまた読まなくてはいけないだろうと思われる。

イメージということについて何となく思っていたのも、フラ・アンジェリコが何となくそうさせたような気がするし、アンジェリコに思いが至ったのは、この腕の痛みのためである(一時間かけて通っている歯科でも手術をうけたばかりだった)。

ユベルマンは「イメージ、それでもなお」を著している。これはすでに家にあるのだが、話題が重く気が進まずまだ読んでいなかった。震災をうけ、我が国の政治への忸怩たる思いと、自らの社会責任ということを重ねて読まなくてはいけないだろう。この心の動きは、自分にまつわるここのところの事象が連関された当然の成り行きといってもよいのかもしれない。

しばらくまずはアンジェリコを通じて、これを契機にユベルマンの翻訳されたものもできれば読んでみたい。ちょうどフォトグラファーズ・ギャラリーの雑誌の今回のものが彼の特集のような形になっているようで、ユベルマン自身の著作の翻訳ものっているようなのでこれも一読してみたいのだが、すべて、徐々に徐々に読んでいくしかない。