東京 佃 tokyo, 2008

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詩人の言葉に聴き入り、
言葉の闇から一つの深い色を探り当て、
その匂いを嗅ぐ。

言葉の闇は溶け出し、
一つの襞が生成される。

視覚は襞の背後を透見しようと企てるが、
聴覚は襞の裏側へとすでに入り込み、
触覚はその襞と程よい摩擦音をたてる。

不明瞭な言葉の力と、不明瞭な知覚が相互に浸透する場所。
言葉の色と匂いに宿る無構造の襞。