犬山 inuyama(7), 2008

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思い起こせばあの日

私はその人に事の推移を伝えたのだった
それまで浮遊していたことばの断片を
ことばの重力そのもので結集させることだった
それはほんの一瞬であったのに
私の心のすべての力を要した

毎日少しずつでも楽器を弾くこと
休みがあればどこかで写真を撮ること
私にはそんなことしかなかったのであるが
それは私のなかの他者の夢を現実に押し出すこと
私はその夢の力こそを信じていたのである

そうした力を結集してことばを発する

そこに伝わる夢があった