benaoján, spain 2008

shapeimage_1-140

春を迎えれば東京をでていく
垢を落とし再出発して歩む

脱皮
蝉のように
内側から
ひそかなる飛躍を

残すもの残されるものを
残りの生への思いと
脱皮殻を思う
脱皮が深まるだけ
味わいもでるだろうと
殻に愛着がもてるようにと
殻の残し方朽ち方を思う

変態
残りの生にむかって
一匹の蛹となるために
擬態という奥深い知恵が要る

一つの個の形を求めるために何十年も備える
生をまっとうするにはそれだけの準備が要る