犬山 inuyama(13)2009
28/10/10 14:17 犬山
冬の訪れは新しい友の訪れのようだ
一昨日は竹林の間に沈む潰れた太陽のように
地面すれすれ透明に輝く欠けた月があらわれた
昨日の小庭の石はだんだんと雨に濡れて光り
微かに白く色づいていた
今日の竹は風にしなり薮は空に吠えている
時は想っているより
遥かに長い
静けさのまんなかに身が
一つひらかれていく
一歩外へ出て
冷たい大気に触れてみれば
孤独の香りがそこらじゅう漂って
からだにしみわたる
時に身を浸すことができればきっと
冬の香りと語り合うように
たっぷり寝ることができるだろう