京都 kyoto, japan, 2010

Pasted Graphic 36

熊野那智へ

遠くには紺色の海
瀧は光をまとい虹をかけ
水飛沫は散乱する
冷冷とし乱舞する
音楽がきこえた

ノイズを音楽という実感
そのもとに聴いた
まってやっとノイズと書けた

切り倒された木々は土の感触につつまれ 
人知れずノイズを宿した  
どこでいつ?

ノイズの言葉
そとの音と一体となるため
ノイズをなかに聴く

物質と精神の動乱 
ノイズが時空の重なりを惹起する 
重なりから溢れ出て意識が派生する

時間が空間が飛び散る瞬間
瞬間が意識を照らす
瀧の飛沫のごとく

飛散され静止した物質の影
意識は光のネガ
無意識は音のネガ

なぜ音を出す?
ネガを反転し
ノイズをそとに聴く